住宅ローンが残った家を相続したら?——団信で完済されるケースと返済が続くケース

住宅ローンが残る家を相続したとき、団体信用生命保険(団信)に加入していれば残債は完済されます。団信ありなしで相続人の負担がどう変わるか、確認手順と注意点を解説します。

住宅ローンが残った家は「負債」として相続されるのか

親などが亡くなり、住宅ローンの残った家を相続することになったとき、多くの人が心配するのが「ローンの残債も一緒に背負うことになるのか」という点です。結論から言うと、故人が団体信用生命保険(団信)に加入していたかどうかで、相続人の負担は大きく変わります。団信は住宅ローン契約者が死亡・高度障害になったときに、保険金でローン残債が完済される仕組みです。加入していれば、残債は原則としてゼロになり、相続人はローンのない家を引き継げます。

団信に加入していた場合の流れ

団信付きのローンであれば、契約者の死亡後に金融機関へ連絡し、所定の手続きを行うことで保険金がローンに充当され、残債が消えます。おおまかな流れは次のとおりです。

  • 金融機関への連絡:契約者が亡くなったことを、ローンを組んだ銀行や信用金庫へ速やかに連絡します。
  • 団信の請求手続き:死亡診断書や戸籍など、金融機関が指定する書類を提出します。保険金が下りるまで数週間〜数か月かかることがあります。
  • 抵当権抹消登記:残債が完済されたら、家に設定されていた抵当権を抹消する登記を行います。これで名実ともにローンのない不動産になります。

この場合、家そのものはプラスの財産として相続財産に含まれますが、ローンという負債は残りません。相続放棄をする必要はなく、むしろ資産を受け取れるケースが多くなります。

団信に加入していない場合・完済されないケース

一方で、次のような場合は残債が消えず、相続人が返済義務を引き継ぐことになります。

  • 団信に未加入:フラット35など団信任意型のローンで加入していなかった場合、残債はそのまま相続の対象になります。
  • 告知義務違反や保険金不払い:加入時の告知内容に問題があった場合、保険金が支払われないことがあります。
  • ペアローン・連帯債務:夫婦それぞれがローンを組んでいる場合、亡くなった側の分は団信で消えても、生存している側の残債は残ります。

残債が相続される場合、それはマイナスの財産として扱われます。家の価値よりローン残債のほうが大きい、あるいは他にも借金があるといったときは、相続放棄や限定承認を検討する余地があります。相続放棄には「相続の開始を知った時から3か月以内」という期限があるため、早めに全体像を把握することが重要です。

まず確認すべきこと

住宅ローン付きの家を相続しそうなときは、まずローン契約書と団信の加入状況を確認しましょう。契約書が見つからない場合でも、金融機関に問い合わせれば残債と団信の有無を教えてもらえます。あわせて、家の評価額とローン残債、その他の負債を書き出して「プラスかマイナスか」を整理すると、家を引き継ぐか相続放棄するかの判断がしやすくなります。判断に迷うときは、期限内に専門家へ相談するのが安全です。

まとめ

住宅ローンが残った家を相続しても、団信に加入していれば残債は完済され、ローンのない家を受け取れます。逆に団信未加入やペアローンの生存者側などでは残債が負債として相続されるため、家の価値と残債を比べて相続放棄も含めて検討する必要があります。まずはローン契約書と団信の加入状況を確認し、3か月の期限を意識して全体像を整理することが第一歩です。

まずは無料で診断してみましょう。

無料で相続の専門家に相談する (仲介手数料無料で不動産を売却するなら)